【海外書籍】CACTACEAS En la flora Silvestre de chile, 2nd edition (2004) チリ サボテン フィールド図鑑 絶版 超入手難 古書 送料無料

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・書籍名 : CACTACEAS En la flora Silvestre de chile - segunda edicion (2nd edition) - ・著者名 : Adriana E. Hoffmann et Helmut E. Walter ・植物画;Andres Jullian ・出版社:Ediciones Fundacion Claudio Gay ・発行年:2004年 ・形式 : 洋書(スペイン語)、フィールド図鑑様式 132×250mm、307ページ、ソフトカバー
手元に1冊だけ余部があるので出品します。新本状態で保管していましたので、ほぼ新書状態の美品になります(写真参照)。なお、本書につきましては、超レア本となりまして、海外でも殆ど入手が出来ません。
<書籍説明> 本書はチリ産のサボテン科全種を収録した縦長のフィールド図鑑様式で、1989年の1st editionの改訂版として2004年に発刊されました。チリの公用語となるスペイン語の書籍となり、一見子供向けまたは入門書のような見た目ですが、中身は驚くほど本格的で、部分的には未記載種や新種記載まで入っており、チリ産のサボテン分類学における重要文献の一つとなります。
著者はAdriana E. Hoffmann(アドリアーナ・ホフマン, 1940〜2022)とHelmut E. Walter(ヘルムート・ウォルター)の共著となっています。1st editionはA. E. Hoffmannのみで執筆されましたが、本書は現在チリ産のサボテン分類学で活躍しているH. E. Walterの大幅な再編集が入った改訂版として出版されました。
A. E. Hoffmannはドイツ系チリ人で、サボテン関係では極めて稀な女性研究者となり、チリ産の植物全般を研究対象としていました。生涯で100種を超えるサボテンの新種を記載し、様々な分類学的な組み替えを行っています。また、チリ大学の教授として活躍する一方で、当時問題になっていた過剰な森林伐採に対して、NPO法人を立ち上げるなどして環境保護派として活動し、最終的にはチリの環境大臣にまでなった人物です。また、様々な賞も受賞しており、むしろチリでは環境保護派のアイコンとしての知名度が高い人物となります。
なお、Eriosyceで有名なF. Kattermannと交友があり、色々とチリでのフィールド調査に協力していたようで、FKナンバーの複数のナンバーにA. E. Hoffmannの採集品が出てきます。また、F. Kattermannの1994年のEriosyceリビジョンの中でも、彼女の自宅にあるサボテンコレクションと一緒に若かりし頃の本人が写っていることから、その親密さが伺えます (p34 plate2)。
このflora Silvestre de chile(フロラ・シルヴェストレ・デ・チリ→チリ野生植物相)シリーズは様々な植物分類群を対象に二桁刊行しており、チリの植物相全般へ目配せされた見識の広さが伺えます。また、野生植物としてサボテンを扱っているため、栽培情報などは一切なく、現地で同定する事を目的とした手軽なフィールド図鑑という形をとったのだと思います。
残念ながら、A. E. Hoffmannは昨年に逝去しており、チリではニュースにもなり、彼女の軌跡や備忘録等に関する投稿が大量に出てきました。現地ではなかなか影響力のあった人物だったんだなと感じます。数年前まで、お婆ちゃんになった姿で、あちこちで公演したり、インタビューに応えるなどしてており、コロナ禍でもまだまだ元気に活動されているな、なんて感じていたのですが、残念な限りです。
第二著者のH. E. Walterはサボテン研究を現役で実施しており、近年は同じチリの若手研究者であるPablo C. Guerrero(パブロ・ゲレロ)とタッグを組み、遺伝子解析に基づいた新分類体系に関する論文を活発に発表しています。また両者はA. E. Hoffmannの意志を継ぐ形でチリ産のサボテンに関して絶滅危惧評価(チリ版レッドリストの作成)を熱心に行っており、現地の環境悪化や採集圧等の厳しい現状を評価書にまとめてインターネット上に公開しています。
元々、1st editionではA. E. Hoffmannが独自のフィールド感覚で個性的な分類をしており、比較的細かめに種や変種を分ける体系を提示していました。その後、1990年代後半までにはサボテン分類学は英国学派による統合的分類がメジャーになり、本書ではこの流れを汲んだ形でH. E. Walterが再編集しており、第二著者とはなっていますが実態としては彼のチリにおける分類体系のリビジョンと考えて良いです。A. E. Hoffmannが1st editionで残した細分化した種群に対して、分類学的なミスの修正と同時に、多くはシノニムとして処理してはいますが、削除するのではなく、地域変異という形で多くのシノニム種がカラー図版と共に再収録されています。
また、本書最大の特徴は、写真が一枚もなく、替わりにカラー水彩画のサボテン株で図版が構成されている点です。見開きの左側がテキストパートで右側がイラストパートとなっており、絵を描く方々には判るかと思いますが、最初見た時は率直に手間が半端ない書籍だと感じました。
この水彩画を手掛けたのは、チリのアーティストであるAndres Jullian(アンドレス・ジュリアン、1949〜)で、その画風は色味がとてもカラフルで、いわゆる植物画とはタッチが大きく異なり、緻密さには欠けますが、なかなか良く各種の特徴を捉えています。これまで様々なサボテン関係の国内外の書籍を見てきましたが、この水彩画プレートの関係で、サボテンの書籍としては、ズバ抜けて個性的な魅力を放っています。
なお、本書のウリのポイントの一つが、他図鑑では扱いの少ない根の形態まで描いた絵がいくつも掲載されている部分です。特に塊根性またはナピフォーム(napi form, かぶら型に膨らんだ根)の各種については、本書でしか見る事が叶わない野生株の根の形態が多数収録されています。ここは素直に有難い部分で、非常に参考になります。
なお、本書はそもそもチリ国内向けに発売されたためか、発刊当時からEU市場でも殆ど扱いがなく、入手に苦労しました。更に昨年、A. E. Hoffmann自身が逝去された事により再注目されたようで、現在ではチリ国内でも軒並み在庫がなくなり、かなりの入手難の1冊となっています。
国内では殆ど見る機会の無い珍本でありながら、類を見ない個性的な雰囲気も持ちつつ実用性にも富み、また学術的にしっかりした側面を持つ隠れた良書だと思います。ご興味のある方やお探しの方はこの機会に手に取って頂ければと思います。
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